天狗党の墓(福島県東白川郡棚倉町)


建立地:福島県東白川郡棚倉町大梅段河内 県道60号・県道377号交差付近

建立年:慶応元年9月

建立者:棚倉藩主松平周防守康英

建立年:昭和4年3月

建立者:金澤春友


以下、案内板より。

元治元年(1864) 筑波山を捨て、八溝山に逃れた水戸天狗党が、棚倉藩兵に囚われ、斬刑にされた党員二十余名の御魂がこの墓に眠っている。当時の棚倉藩主松平周防守康英が処刑地に《三界万霊塔》の供養碑を建立し、この地を天狗平と呼び、いまだに浪士の末路の悲惨を物語っている。

 昭和59年12月 棚倉町教育委員会



①右の碑「三界万霊塔」

 “三界”とは、生死を繰り返しながら生きる世界を欲界・色界・無色界の3つに分けた世界のこと。“万霊”は、それらすべての世界の精霊。三界万霊塔は、すべての精霊に対して供養することの大切さを示したものだそうです。

 ・碑向かって右側面:慶応元丑年九月廿九日


②左の碑「弔元治甲子殉難諸君之霊」

 こちらは後年、金澤春友氏によって建立されたもの。

 ・右側の人名:右から順に、

        堀越惣太、鈴木主税、越惣太郎 年四十二、藤田由之助 年三十七

 ・左側の人名:右から順に、

        荒井一□、興野武彦 年十七、蔀幼君 年十三、□十七名

 碑裏面:元治元年十月中棚倉藩主松平周防守ノ為ニ斬首サル

              昭和四年三月廿一日建立

                   常豊村塙 金澤春友




県道からの墓へ続く道は、畑と畑の間を進む。入口には「天狗党の墓」という石碑と小さな看板が示してくれています(下の写真)。

駐車場はないため、近隣の方のご迷惑にならないよう周囲にご注意ください。

撮影日:平成28年8月15日

あさあけ

いばらき幕末紀行

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